Vanilla | ナノ




幸せな時間1


『ピンポーン』


―…ガチャ



「よ、光乃くん、遊びにきt『バタン』


「ちょ、なんで閉めるん!?」



ドアの向こう側には奏が立っていた。

―…ガチャ



「…ハァ。お前今何時だと思ってんの?」


「あー、夜中の1時ってとこかな」


「帰れ」


「えー?だって悠は仕事終わんないって言って相手してくんないんよー」


「お前が仕事押し付けてるんだろうが」



玄関先でギャアギャアやってる所に、部屋の奥から俺のTシャツをダボダボに着た彼女が出てきた。





「……光乃さぁん?」



「ああ…。ごめん、起こした?ちょっと待って」



彼女の方へ向けた顔を再度奏の方へ直し言う。



「…って訳だから。帰れ」


「ええーっ何それ、自分だけ恋人といちゃこらするわけ!?

私は寂しい思いしてんのにさ!!」



『バタン』


「あっ!!ちょっとーー!!」



ドアの向こうではまだ奏が何か言ってるが、もう放っとく事にした。

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