Vanilla | ナノ




dobre rano


なんともない日常が、本当の幸せなんだと思う。



「かな、いつまで寝てるの、そろそろ起て」


「んー…あと5分…」


「仕事遅れるってば」


週の半分以上、奏は自宅に帰らずに俺の家に来る。

同じ家に帰り、同じ夜を過ごし、同じ朝を迎える。

昼間も基本的に一緒に仕事をするから、なんだかんだでずっと一緒にいることができる。

当たり前といえば当たり前。
そんな生活。



「朝ご飯が冷めちゃうよ、いい加減に起きなよ奏」


「あー…、うん…あと少し…」


好きな人のために朝ご飯を作る。
それを食べて、おいしいと言ってくれる好きな人。


「…味噌汁…」


「はいどうぞ、最近なんか寝起き悪いよ?」


「ゆうが起こしてくれんのわかってるから、なんか安心して起きれんくなった」


「…バカ…」


そう、当たり前のこと。
だけどそれが、本当の幸せだったりする。




「…てか今日、休みじゃなかったっけ…」


「えっ、あれっ、ごめん奏」


End.


8/7〜11/21までの拍手文

← | →

[ TOP ]
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -