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citlivost na chlad 2


「それからだったし、一緒に寝るようになったのは」

「そんなことあったね、懐かしいなあ。氷みたいに冷たい奏の手には本当にびっくりしたけど」


布団の真ん中で、内緒話をするかのごとく私たちは当時を思い出していた。
あの頃は一組で足りていた布団だけど、今の私たちが暖をとるには少々足りない。

流れた年月に思わず笑みが零れた。
ずいぶんと経った気がするのに何も変わらないものがここにある、その信じられない現実に私の思考は甘い砂糖菓子のようにゆるゆると溶かされていく。


「でも、本当に奏の手は冷たいね」


あの日のようにゆうがゆるりと私の手に指を絡める。
暖かくて優しい手。
その手をそっと握り込んで私は目を閉じた。


「ゆうがこうしてくれるようになって、幾分か冬が好きになったし」

「ふふ、現金なやつ」


非難めいた言葉とは裏腹にゆうの表情は柔らかかった。
互いに引かれるように額を寄せて、どちらともなく笑みを零す。

二人の間で混ざり合う息が暖かい。

そのまま寄り添うようにして私たちは眠りについた。



END.


120307


サイト4周年記念に。

これからものんびりとこの2人を書いていけたらいいなと思います。
ここまでサイト続けてきたのはこの2人を書けたからなので。

しかし奏にしても悠にしても、最初とは性格が変わってきてますね。

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