さあ
今日から
楽しい学校生活の始まりだ!!
happy days「ほにゃっ!!」
キングズ・クロス駅に、ビタン!!と蛙が潰されたような音が響いた。
通行人たちは何事かと首を伸ばして、座り込んでいる少女を覗きこんだ。
「いたた…」
サラリ、と音を立てた黒い髪は、背中の上半分を隠している。
涙を浮かべた瞳は褐色で、睫毛が長いのが何処か目立っていた。
「ルイ!!大丈夫か!?」
彼女と同じ褐色の瞳を持った青年が、あわてて向こうから駆けてきた。
「大丈夫よ…トランクも…っああ!!」
ルイと呼ばれた少女は急に声を張り上げる。
「タイガーアイズ!!大丈夫!?しっかりしてえええ!!」
真っ白な羽根色のフクロウが、トランクの下で伸びていた。
ルイは慌ててトランクをどかし、よしよしと羽根を撫でてやる。
タイガーアイズは少し怒ったように、ルイの指を強めに甘噛みした。
「ごめんねタイガーアイズ…本当にごめんね…」
「…ルイ、本当についていかなくても大丈夫かい??やっぱり僕も9の4分の3番線についていった方が…」
「大丈夫だってば!!もう私も3年生よ??兄さんについて来て貰わなくても大丈夫!!」
いつまでも子供扱いしないで!!という念を込め、ルイは下から見上げ睨みつける。
(悪いムシがつくか心配なんだよお兄ちゃんは!!)
その愛らしい仕草にクラリと来ながら、マークは妹の貞操の危機を感じた。
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