「ではその茹で頭を冷やして来いいめちぇん失敗作があああああぁぁぁ!!」
「だから話聞いやああああああああああああああ!!」
そこから真下の地面に蹴り落とすという悪魔的所業をこなした。
けたたましい悲鳴、人はそれを断末魔と呼ぶが、兎に角体中で叫びながら、ニュートンの万有引力様々で、もちろん呆気なく、自分は面白い位に下に下に下に落下して行く!!
死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ嗚呼これから自分はあの固くて冷たい地面に叩きつけられて地球の藻屑となり消えて行くのねってそれどころじゃないマジで召されて死んでしまうじゃないって殺されるぅぅぅ!!!
「あああああああああああ…
…あ、ぁ??」
だが、不思議だ。
訂正、疑問が最後に一つ。
どうして自分は、
笑って居るのだろう??
表情筋が持ち上がる。
背筋がぞくぞくする。
項が逆立ち、心臓がフワフワ浮いている。
何故…自分は今こんなにも。
「…楽しい、の…??」
今思えば、忘れる方がおかしかった。
こんなにも楽しくて、
こんなにも嬉しくて、
こんなにも心踊るこの感覚を。
「…!!!」空を掴むばかりだった手が、吸い付く様に、馴染む様に箒の柄を握り締めた。
一気に体を引き寄せ、態勢を低くする。
地面は後一つ瞬きするだけで肉薄する。
全身の筋肉を…推進力へ!!!
箒が嘘の様に、上昇気流を捕まえて!!
その喜びが、箒から伝わって震え出す!!
──飛び上がれ!!!風が、頬にキスをする。
息をするのも億劫な位の躍動感が、全身を未だにぶるぶる震えさせていた。
そうだ。
此処は、私の場所。
私が愛する、私を愛する。
全ての『幸せ』の場所!!!
「…はは、アリス。
まだまだ、甘いよ??」
にやりと口元を歪ませる。
その瞬間───
ルイ・ホワティエが、消えた。
TO BE COUNTINUE...
後書き…
まさかの。訳分からんって方は次話までお待ちを。
続きます!
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