「うっわすっごーい!!
流石は魔法薬好きのスニベルス。
キレーに出来てるねー??」
「ッ返せ!!」
「おっと☆」
「!!!」
セブルスは渾身の運動神経をもってジェームズの2本の指にのみ支えられている小瓶を取り返そうとしたが、日々の騒動で反射神経抜群の彼に、もやしっ子のセブルスが適うはずも無い。セブルスは勿論すっ転んだ。
「ちょ、セブルス!!大丈夫!!?」
「少しは外に出て日光浴でもしたらどうだい??」
「ッジェームズ!!それは元々セブルスのよ!!
返しなさいよ!!」
「まぁまぁリリー、そんなムキにならなくても☆」
「貴方が魔法薬を持ってて良かった事なんて1つもないんだから当たり前じゃない!!!」
「…へーぇ、そういう事言うんだーぁ…」
「(ビクッ)な、何よ、文句あるわけ!!?」
「
べっっっっっっっっつにぃぃぃぃいい???ただホラ、僕って天邪鬼だから、人に言われた事素直に聞くタイプじゃないんだよねーぇ…」
まさか、とピシリと表情を強張らせたリリーに、ジェームズはにこやかに笑いかける。
「てなわけで、
この魔法薬は自動的に僕のものになるからご心配なく☆」
「「奴を止めろオオオオオオオッッッッ!!!」」セブルスとリリーの息の合った怒号に、その教室にいた全員が思わずばっと三人の方を見た。
二人はジェームズと捕まえようと努力するが、今日は虫の居所が悪いのか、ジェームズはその攻撃をひらりひらりとかわしていく。
「ハイ、シリウス!!パスッ!!」
「俺に回すなって
むっちゃ怖ェェェェェェエエ!!!」小瓶を受け取ったシリウスに、リリーとセブルスの容赦ない攻撃が決まる。元々私怨なども入っているためか、シリウスは一瞬で再起不能となった。
シリウスが与えられた衝撃で、小瓶はぽーんと大きく弧を描き、グリフィンドール生やスリザリン生の頭を踏み台にし、更に生徒達のいる中心部へとむかっていく。
ていうかまず有り得ない位のタイミングの良さである。
そんな間にも、小瓶は再びジェームズの元へ。
「「待てエエエエエエ!!」」
「待ったら確実に逝くから待たなアアアい!!!」
『(正しい選択だ!!)』最近ジェームズの思考に肯定を思わずにはいられないホグワーツ生であった。
「リーマス!!パアアアスッ!!」
「キャッチ・アンド・リリース。」『返したァァァ!!!』「降りかかる火の粉は避けなきゃ。」
『ごもっとも!!』
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