鏡:DOLL、ちょっといいかい?

『何よ、鏡。』


声を掛けて来たのは、無限城の最上階バビロンシティに住んでいる鏡形而だった。


鏡:ここじゃなんだから、君の部屋で話しがしたいんだけどいいかな?

『えっ…ん〜、別に良いけど。』

鏡:ありがとう、DOLL。


飲み掛けのジュースをテーブルに置き立ち上がり二人は、リビングを後にした。
明かりの灯る廊下を歩いていると、ある一室の部屋の前に辿り着ついた。
そして、二人は中へと入っていった。
綺麗に整理された部屋の中は、女性らしい小物やぬいぐるみ、思い出の写真なんかが飾られている。


鏡:へぇ、意外と綺麗好きだったんだ。

『何よぉ、その言い方。鏡にだけは、言われたくない!』

鏡:ごめん、ごめん。ただ、お嫁さんにするなら綺麗好きで‥可憐な人が欲しいなぁって、僕の理想の彼女。


"キョトン"と、すると頬を赤く染めるDOLLを見た鏡は、お腹を押さえ笑い出した。


鏡:アハハ‥どうしたのさぁ、そんな顔をして僕に惚れちゃったのかい?

『なっ!!//‥分けないでしょ!!誰がアンタみたいなナルシスとなんか好きになるものですか!!//』

鏡:何ムキになって怒っているのさっ?でも…そんなDOLLも僕は、凄く好きだよ。
 
『‥なっ//……何で近づいてくるのよ。』


一歩一歩歩み寄る鏡から離れるように後退るDOLL。


鏡:何でって、DOLLが僕から離れようとするから♪じゃ、僕からも質問。素直に答えてよ。

『…!?いきなり何よ?‥っ!!』


壁際まで追い詰められたDOLLは、逃げようと行動を起こすが鏡にそれを封じられる。


鏡:DOLLは、僕の事好きかい?‥って、ここで君は、「嫌いだ!」と答えるんだろうね。だったら…僕と結婚前提に付き合ってくれるかい?


"ニコッリ"と笑い掛ける鏡にDOLLは、鏡の瞳から目を逸らし唇を尖らせ頬を染める。


『嫌いだ。……でも、私は―…』


そっぽを向くDOLLを抱き寄せるとキツク抱きしめた。
何が何だか分からず鏡の肩を叩きモガクが離れてくれる気配はなかった。


鏡:知っているよ、君の気持ち…いつも僕に八つ当たりのように振る舞うのは、全て‥僕に甘えているだけなんだよね。

『違う!//』

鏡:違わないさぁ。DOLLは、ツンデレだからね。でも、僕の時だけツンツンのような‥?

 
片手を顎の下に添え、考え込むが直ぐに手を戻し"ニンマリ"と笑う掛ける鏡。
私、コイツのこの笑顔が嫌い。
何だか、何もかも見透かされているみたいで‥


鏡:ねぇ、素直に答えてくれないかい?僕と結婚っ―…


だからって、何で‥
私何かに恋をするのよ!!
私は、こんな奴の事一生好きになる事なんて絶対ないと思っていた……
でも、やっぱり…好き//


『するわよ!!するから‥あんまり私をトキメかせないでよ…///』

鏡:DOLL……好きだよ。


恋のチャンス
僕は手に入れた
少し強引だったけど でも
こうして 君は僕の花嫁になってくれた
君は"嫌い"って 僕の事を突き飛ばすけど
それはだたの愛情の裏返し
だと 僕はそう思っておくよ


END―……
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