ふらっと

じっとりと、鈍よりとした部屋の空気に耐えられず俺はおぼつかない足取りで部屋を出た

自室よりもヒンヤリした廊下をヒタヒタと進み既にドアの開いている部屋に入る
一般的にはリビングと言うのだろうがそこには必要最低限の机とソファーしかなく生活感の欠片も見えない

すぐ後ろに有る台所に立ち入り冷蔵庫に手を掛けたがどうせまた吐いてしまうだろうと思い手を放した

その代わりに蛇口から直接水を含み気持ち悪い口を数回ゆすぐとボタボタと吐き出した、


…スッキリしない


まだ消えないモヤモヤをどうにかしたくてふと外に出ようと思い立った

夏と秋の境目で少し肌寒いくらいなので気持ちを落ち着かせるには丁度いいと思いそのままの格好で俺は散歩に出掛けた








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