口寄せごっこ | ナノ あとがき


 「口寄せごっこ」を読んでいただき、ありがとうございました。これにて本編は完結となります。こちらではこのお話について、わたしの思うところを好きなだけ書かせていただきます。

主人公について。
 主人公は10年以上サスケのことを幼なじみとしか見ていませんでした。主人公の好みのタイプはイタチやネジなど少し年上の余裕のあるクールエリート。なのでサスケは主人公のことが好きでも、そこが交わることがなかなか難しかったわけです。
 最後、あえて主人公からサスケへ好きとは言わせませんでした。でも絶対に愛する自信があるからサスケについて行ったんです。一緒に生きたいが主人公の現時点での結論ですね。
 また、主人公は大人しくて可愛らしいヒナタみたいな子かつかなりのメンヘラ製造器です。その場にいる人にはいい顔して、連絡してこない人のことはまったく大切にしないという離れてる間に愛を育めないタイプ。遠距離恋愛は絶対に向いてないです。サスケはそのせいもあってメンヘラ化しています。主人公は両親を亡くしたり初恋の人が犯罪者になったり幼なじみが急につれなくなったりしてるので、自分が傷付きたくなくこういう性格になりました。本当はサスケを殺す覚悟のサクラと、見守るだけの主人公の対比が書ければよかったんですけど、そこまで書けなかったのが少し心残りです。ここまで書くと主人公がかなり悪女っぽくなってしまうので……。そもそもネジと付き合ってすぐサスケに鞍替えした感じなので、同期からはたぶんちょっとええ、って思われてると思います。でも主人公は大事にしたいものがしっかり決まっているので、どう思われても意外と平気だと思います。
 裏設定は、主人公の班員は片方暗部に行き音信不通、片方は忍を辞め、担当上忍は死んでいます。担当上忍が慎重派だったのでガイ班のように2回目のチャンスで初の中忍試験に出ています。

サスケについて。
 わたしの中のサスケはメンヘラで、こと女性に関しては受け入れてもらって当然と思ってる(これは傲慢でなく作中の同年代の女性をほぼ魅了してるからしょうがない)ので、主人公に対しても強引ですし、無意識に押し引きの駆け引きがうまいという仕上がりです。イケメンなのでかなり押しても許されちゃうし、行き過ぎてちょっとしゅんとすればだいたいみんな許します。最後の方はかなり主人公の気持ちを組んであげるいい男に仕上げたつもりです。

ネジについて。
 わたしがシカマルと張るくらいネジ推しということと、原作でお相手がいないので張り切って出しました。ネジはメンタリズムが得意という描写があったので(中忍試験の対ヒナタ戦でのことを言っています)、お前は俺が好きだろうと言わせたかったんです!書けて良かった!お付き合いいただいてありがとうございます。
 付き合うか付き合わないかはギリギリ迷ってたのですが、付き合っていたほうが失った時の絶望感があるので付き合いました。
 わたしはネジが原作で亡くなったのをネタバレで先に見てしまい、単行本を買っても以降しばらく読めないくらいショックでした。もともと救済はするつもりがなかったので、ネジとの幸せを書けば書くほど後が辛くなるぞと自分で思っていました。ネジとのお別れは読んでくださった方よりわたしの方が辛かったかもと思うかくらいきつかったです。それでもみなさんにもそのショックを味わっていただきたかったので、救済どうこうは記載しませんでした。辛かった方はすみません。

シカマルについて。
 あまり深く関わってこなかったのですが、好きなので出しました。余裕のない恋愛脳のこじらせ童貞になってしまって申し訳なさは少しあります。シカマルは主人公のことを偶像崇拝というか、自分に懐くおとなしくてかわいい生き物だと思い込んでいたので、裏でセックスしてて幻滅してます。シカマルがいたからこそネジが引き立ったのでシカマルの存在はやっぱり必要だったなと思います。シカマルは自分の好みがうるさくない女だと思ってるといいなというわたしの願望でこのシカマルが出来上がりました。シカマル推しの方にも楽しんでいただけたのなら嬉しいです。

この話について。
 基本的に木ノ葉同期+1期上が好きなのですが、原作に沿うとどうしてもサスケが不在になってしまいます。そこで、中忍試験の死の森を合格したナルトたちがイルカ先生を口寄せしたのを思い出し、人もいける!とこのお話を書きました。タイトルも個人的には気に入っております。

 終わり方は2パターン考えていました。没案は、サスケの気持ちについていけない上にネジを失った悲しみが吹っ切れず主人公がひとりで旅に出る。サクラと結婚したサスケも原作通り旅に出ますが、出先で主人公を口寄せし致す。ーまだ遊びは終わらないーみたいなバッドエンド。家庭を築いたくせに主人公への執着を捨てられないクズなサスケも見たかったのですが、ここまで長くなってしまってバッドエンドはないわなと思い一応ハッピーエンドになりました。拍手コメントでサスケとくっついてほしい!というお言葉をいただいて、そうだよなあと思い直した部分もあるので、コメントをいただいて助かりました。ありがとうございます。

 シカマルのひっそりした幼い恋と、ネジの短期集中情熱的な愛、サスケの長期的なじっくり育む愛の対比を書けたらいいなと思っていたので、そこが伝わっていれば嬉しいです。最後ネジを吹っ切ってサスケを好きになるまでをかっ飛ばしてしまい、読んだ方々が置いてけぼりになっていないことを願います。駆け足だったかなと少し反省しております。

最後に
 ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。後日譚として、サスケとのハッピーな裏を書きましたので更新までお待ちください。甘裏みたいなの書くのが苦手なのですが、いつもよりネッチョリ仕上げたつもりです。お楽しみに。
 わたしの書く話が気に入っていただけたなら、また読みに来ていただけると嬉しいです。引き続きよろしくお願いします。

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