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ある日白竜と名乗る少年を拾った。はっきりとした美しい目鼻立ちの少年である。警察に送り届けようにもなにやらもごもご言って頑なに拒むあたり、もしかしたら家出なのかもしれない。すぐに迎えを呼ぶから、ほんの少しの間家においてほしい、と頼み込まれ、美少年に真摯に見つめられる経験などまるでなかったわたしは、ドギマギしつつも思わず頷いてしまったのである。後に良識がわたしを苛むことになるのだが、喜ぶ美少年相手にやはり出て行けなどとは言えず。
そうして白竜がわたしの家に居候するようになり、すでに一週間が経とうとしていた。


20130118

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