お前は愛いな。宿儺様の口癖だった。他の、例えば当時の呪術師たちなんかにしてみれば、彼の口癖はきっと鏖殺一択なんだろうけれど。私にとってはあまりに馴染みのない、彼の傍にずっと居たにしては寧ろ聞き慣れぬ言葉であった。「ケヒ、全く、お前は愛いなあ」そしてそれは、たぶん、生まれ変わっても同じらしい。