私なんかが生きているのにどうして誰も彼も死んでしまうのだろう。仲の良かったあの子も、強かったあの人も、尊敬していた彼の人も。「私が死んだらみんなみんな生き返る、そんな世界ならいいのに」先輩が、今日はまだ血に濡れていないカッターを弄んだ。「残念だけどそんな世界じゃないから、これはいただけないな」