それは
夢でも幻でもなくて…
あんなに拒絶していた出来事が
こんなにも 簡単に────…
時が経てば
忘れるだなんて、そんなの嘘だよ…
だって
あれから君はとても綺麗になって
今もまだ
僕の中で思い出として
輝き続けているのだから
忘れることなんて
出来るはずがないんだ…
鳴りやむことのない音は
やがて
ひとつの旋律となって────…
魂の罪は
やがて
器(イレモノ)そのものの罪となり
この身体(カラダ)を蝕むけれど
それでも
貴方が私の名を呼ぶだけで
全てが許されるような気がした…
(そんな事、あるはずがないのに…ね────…)
傷ついてるのに
顔に出せず
ただ笑っている自分が
酷く醜いモノのような気がした…
例えば
僕に
未来を知り
変えられるだけの力があったのなら
君を失わずに
済んだのだろうか────…
苦しかった
君が好きだったから
この恋が叶うことがないと知っていたから
余計に
苦しかったよ…
叶わないと知りながらも
想いを告げることは
イケナイことですか────…?
流れていく景色
駆け足で過ごす毎日
だけど
ふ と足を止めて気がついた
僕は何を得ることが出来たのか
振り返って見えたものは
ただ
当たり前のように過ごしてきた日々だけで
未来(さき)はまだ見えない…
話を聞いてくれるだけでよかった…
優しく頭を撫でて
軽く抱き締めて
良く、がんばったね、って…
それだけでいいのに
一番近くに居て欲しい時ほど
君は とても遠いんだね…