渡せなかった手紙 21〜30
それは

夢でも幻でもなくて…

あんなに拒絶していた出来事が

こんなにも 簡単に────…



時が経てば
忘れるだなんて、そんなの嘘だよ…

だって
あれから君はとても綺麗になって

今もまだ
僕の中で思い出として
輝き続けているのだから

忘れることなんて
出来るはずがないんだ…



鳴りやむことのない音は





    やがて





ひとつの旋律となって────…



魂の罪は

やがて

器(イレモノ)そのものの罪となり

この身体(カラダ)を蝕むけれど

それでも

貴方が私の名を呼ぶだけで

全てが許されるような気がした…


(そんな事、あるはずがないのに…ね────…)



傷ついてるのに

顔に出せず
ただ笑っている自分が

酷く醜いモノのような気がした…



例えば
   僕に

未来を知り
 変えられるだけの力があったのなら

君を失わずに
   済んだのだろうか────…



苦しかった

君が好きだったから

この恋が叶うことがないと知っていたから

余計に
    苦しかったよ…



叶わないと知りながらも

想いを告げることは

イケナイことですか────…?



流れていく景色
駆け足で過ごす毎日

だけど
ふ と足を止めて気がついた

僕は何を得ることが出来たのか

振り返って見えたものは
ただ
当たり前のように過ごしてきた日々だけで

未来(さき)はまだ見えない…



話を聞いてくれるだけでよかった…

優しく頭を撫でて
軽く抱き締めて

良く、がんばったね、って…

それだけでいいのに
一番近くに居て欲しい時ほど

君は とても遠いんだね…




21〜30!
2010.11.26

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