「お前パスタ好きだよな?」

「え、いきなりなに」


「だから、お前パスタ好きだよな」




問い詰めるように聞いてくるマルコに若干顔がひきつる。距離をとろうにもがっちりと肩を掴まれてしまっている。ここで「別に好きじゃない」なんていったら殺されそうだ。まあ本当に私はパスタ好きだからそんなこと言うはず無いんだけどね





「好き、だけどそれがなにか?」


「好き?好きってどのくらい?毎日食べたいレベルで好き?」


「う、うん好きだよ」




毎日食べたいレベルってどんだけだよ、とか思ったけどそんなの聞ける雰囲気じゃない。というかなんでさっきからパスタの話なのにこんな重苦しい空気なの?苦笑いしながらやんわりと肩の手をどける。「やっぱりね」なんていうマルコの声は私の耳には届いてない




「じゃあ俺と結婚してくれ」



「…はぁ!?」



「俺と結婚したらいつでもパスタ作ってやるよ!」



どういう理屈だか知らないがこいつがパスタ馬鹿なのは分かった。




「分かった。結婚してあげる」




こんなムードもなにもないプロポーズをokする私はマルコ馬鹿なのだろうか












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