「チーユンは可愛いと言われるの嫌いだ」


「そうかそうか、ちょっと尖がりたい年頃なのねぇ。そんなところも可愛いよ」


「だから!チーユンは可愛くない!!」


「はいはい、そんなに眉間に皺よせないの。痕残っちゃうでしょ」



チーユンは可愛くないぞ。チーユンは男なんだから、可愛いじゃくて…格好いいだろう。そうだそうだ。だってチーユンはメイメイみたいにピンクじゃない。どこを見ても可愛いなんて要素ない。チーユンは可愛くない可愛くない。



「私、可愛いチーユン好きだな」


「チーユンそんな言葉に騙されない」


「チーユン好き」


「煽てても無駄だぞ」



もうそんな手に乗るもんか。今日こそは絶対許さないんだからな。どんなこと言われたって許さないんだからな。睨みつけたのに、なんでかまたニヤニヤ顔をしてずいっと顔を寄せられた。べ、別にチーユンはそんなことで動揺なんかしないぞ。



「愛してる」


「い、いきなりなんだっ!」




あ、あああ、愛してるなんて初めて言われたぞ。そういうのはもっと想い合う男女が色々階段を登ったうえで愛の最終確認に使うものじゃないのか!
もうだめだチーユン息が苦しくなってきた。全体的に体が熱いぞ。チーユンがこんなに困っているのに、目の前のこいつときたらまたニヤニヤするんだ。もう分かってる。何を言わんとしているのかなんて分かってる。


「可愛いなぁ」



だからチーユンは可愛くない!!








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