「なんでジュリアンはそんなに美人なの…」


「私が美しいのなんてあたりまえじゃないか」


「だってジュリアンは男なんだよ?それなのに女の私より美人ってどういうことよ」


「美に性別もなにも関係ないさ、美しいものは美しいそうだろ?」



このナルシスト野郎が!思いっきり罵声を浴びせようにも本当にジュリアンが美人だからいえない。自信満々に自分が美しいと言い張るジュリアンは私を見下すようなことを言わないけれど隣にいる私はジュリアンの輝かしいオーラのせいできっと影のような存在になっているんだろう。




「なんだい?私の美しさに嫉妬でもしてるのかな?」



「嫉妬…っていうか私が惨めだなぁって」




「惨め?」腑に落ちないという表情で私の顔を覗きこむジュリアンは顎に手をあて首を傾げた。




「私が惚れた君がなんで惨めなんだい」


「え?」


「悔しいけど、私はどうしても君には勝てないんだ」




君は私にとって、眩しいくらいに美しい存在だよ。久々に見た歳相応の顔で微笑むジュリアンはやっぱり私にはもったいないくらいの美人さんだ





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