『昨日未明、東京都内の聖ルドルフ学院に通っている木更津淳さんが行方不明になりました。警察は誘拐とみて――――』
今日もニュースは淡々と私に関係ない事を伝えて、満足したように仕事を終えていく。
焦ったように話すキャスターもホントは自分に関係ない事だからとうんざりしているに決まってる。私はテレビを消して立ち上がり、学校へ行く支度をする。
今日も始まる。
私の退屈な1日が。
学校へ着くともう何人もの生徒が教室で話をしていた。その中の数人と挨拶を交わし窓際の席へつく。今日は空の流れが違う。いつもよりも速い。何か起こるのかもしれない。単に風が強いだけかもしれない。まあどっちでもきっと私には関係ない事なんだと思う。うん、寝よう。
不思議な夢を見た。場所も分からない所で赤くて長いハチマキをまいたおかっぱの男の子と遊んでいる夢。楽しかった。2人しかいないけどね。
誰かの声で起こされた。誰??私がせっかく良い夢をみてたのに。
「誰…。」
忍「自分早よ起きいな。席替えやで。」
「めんどくさい。どこでもいい。適当に決めといて。」
忍「あかんよ。自分が移動になったら誰が席運ぶんや。いいからクジひき。」
「いやだ眠いー。立ち上がるのがダルいー。」
忍「そんなんやと将来やってかれへんで??」
「別にそんな先まで見通せないしー。」
忍「今直さんと一生直らんで。ほら起き!」
「まだ眠いよお母さん…。」
忍「誰がお母さんやねん。」
「やめろー腕が千切れるー。」
忍「あかんわこの子…。」
誰かの深い溜め息が聞こえて、頭に衝撃が走った。
「いっ…てぇ…!!」
忍「こらこら、女の子がそないな言葉遣いでどないすんの。はしたないで。」
「うるさいなお母さん!!私の眠りを妨害しないで!!」
忍「だから誰がお母さんやねん。」
「世話焼きばあさん。(小声)」
忍「シバくで自分。」
なんだよ聞こえてたのか。…ってかコイツ誰。
「……。」
忍「なんや自分。人の顔そない凝視して。照れるやん。」
「死ねばいい。」
忍「酷!!」
「ってかアンタ誰。」
刹那、教室の時間が止まった。一拍おいて教室中(私とコイツ以外)から叫び声があがった。
「ちょ、うるさっ!!」
A「ちょっとプリン!!アンタホントに知らないの!?」
「耳元で叫ばないで。知らないよ。A子知ってんの??」
A「誰がA子よ。アンタね、この学校の生徒なら誰でも知ってて当たり前よ!!」
「ふーん。なんで??」
A「決まってるでしょ!!男子テニス部だからよ!!」
「ああ、あのホスト部??」
忍「テニス部やで、お嬢さん。」
「死ねbいてっ!!」
A「さっきからなんて口きいてんの!!アンタは口悪いんだからもう黙っときなさい!!」
「A子がぶったー。」
忍「自分おもろい奴やなあ。」
と、チャイムが鳴った。
「やった、お昼ー。A子A子ー!!」
A「だからA子じゃないっつの。」
「そいえば結局誰なの。」
A「忍足くんよ!忍足侑士!!」
「ふーん。変な名前。」
忍「傷つくわー。」
「うわ!!なんでいるんだよ!!」
A「プリン!!」
忍「いやな、お嬢さんらは終わったつもりみたいやけどまだ終わっとらんからな、席替え。」
「あ、そうなの??じゃあ私窓側の一番後ろで。」
A「有り得ない。」
「マジか。」
忍「やから早よクジ引き。お嬢さんらで最後や。」
A「じゃあ私こっちね。」
「えー。じゃあ私こっち。」
忍「やっとやな。じゃあお嬢さんら前に名前書きに行き。因みに残りはど真ん中の一番前か窓側の一番後ろや。」
「何その究極の二択!!」
A「私は18番。」
「私23番。」
忍「じゃあ新藤さんが窓側やな。はい、移動開始ー。」
「うおー最悪だぁぁ!!」
A「残念でしたねプリンちゃん!!」
「くっそー呪ってやるぞ忍足!!」
忍「俺かいな…。」
A「まあまあいいじゃないプリン。忍足くんの隣でしょ。」
「はぁぁぁぁ!?ちょ、はぁぁぁぁ!?」
A「プリンうるさいわよ。」
「いやだってコレ…!!」
忍「しゃーないやん。クジ引きやし。」
「えー…。」
A「えーじゃないわよ。」
最悪だ。こんな胡散臭い奴が隣とは。また明日もきっと、私の1日は退屈なものなんだろう。
始まり
今から憂鬱。夢の中の彼だけが私の救いかもね。また見られるかな。
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始まりました!!
完全(かどうかは分からない)ひぐらしパロ連載「僕の音、君の聲」!!
だいたいは歌詞に沿わせたりします。
でも前半はギャグというトラップww
そして初っ端から長い長い!!
どうしようもないですね!!`・ω・´←
まあこんなグダグダになりそうな連載ですが温かく見守ってやってくださいな。
捨丸
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