小説―other | ナノ
※主人公とゲンさん
※色々酷い

「ゲンさん、お茶が入りまし…ってええええええええ何泣いてるんですか!?」
「ああ…恥ずかしいところを見せてしまったね…ぐすっ」
「とりあえず顔拭きましょうよ」
「すまないね…」
「(ルカリオ、なにこれどういう状況?)」
「(昨日ツタヤでレンタルしてきたDVDを一緒に見ていたのですが…)」
「(あー成る程…。年とると涙腺緩むらしいしね…)」
「(さりげなく酷いです)」
「ゲンさんも映画見て泣くんですね」
「いや、普段は全然泣かないよ」
「え、じゃあセカチューも犬と私の10の約束も泣かなかったんですか?」
「全然」
「じゃあ、これ余程泣ける映画だったんですね」
「ああ…とても悲しくて優しい映画だったよ…」
「へえー…。なになに、『劇場版ポケットモンスターAG・ミュウと波導の勇者ルカリオ』…

…………あんた…………」
「ルカリオ、私はお前を残して死んだりしないからな!」
「ゲンさん」
「いくら自転車で波導を無駄遣いさせても…前カゴから投げ出されても…!」
「聞けよ」
「お前を未来人に渡すくらいなら…!」
「おい、おいニート」
「いっそ、お前を殺して私も死」
「ゴウカザル、火炎放射」
「ごめんごめん聞くからやめてくれよ」
「(なんでこういう大人ばかりなんだろう…)」
「というかさっき聞き捨てならない言葉が聞こえた気がするんだけど」
「幻聴です」
「心なしかニートって聞こえた気が」
「幻聴ですよ。というかゲンさん、あなた今何歳ですか」
「二十代だよ」
「成人男性がツタヤでルカリオ借りるのってすごく不思議な光景なんですが」
「上にレッドクリフを重ねたから平気さ」
「エロ本買う高校生みたいですよ」
「波導使いはそんなもの見ないよ」
「ルカリオの扱いが酷いのは波導使いとして良いんですか」
「チョコレートで許してもらってる…」
「ルカリオ、悪いことは言わないから早く新しいパートナー探そう」

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