放課後の教室、日直だったオレは一人仕事をしていた。
明日、夏大の試合があるのに〜!!
早く日誌を書いて練習に行こうと席につたとき、ガラッと勢いよく教室の扉が開いた。
「た、田島!!」
「おぉ〜冴木!!忘れ物でもしたのか!?」
「うあ、まぁ、そんなところ!!」
「ふぅ〜ん。」
オレは日誌を開きペンを走らせた。
うげぇ〜結構書くことあるのかよ〜
日誌を書いてると冴木がおろおろとしながらオレの席の前に立っている。
「どうかしたかぁ?」
「あ、あのさ、田島、明日試合だよね。」
「そだけど。」
「て、手ぇ出して。」
「ほい。」
オレは冴木に右手を差し出す。
すると冴木は鞄をごそごそあさり、何かを取り出してオレの手の上に乗せた。
何かと思い手の中に納まってるものを見たら手作りのお守りだった。
「これ、オレのために作ってくれたの!?」
「や、負けたら西浦の恥じゃん?だから願掛け。」
その手作りのお守りは西浦のユニフォームを縮小したデザインになっていて裏には背番号の刺繍まで入っていた。
「冴木って裁縫うまいのな!!」
そう言ってオレが笑うと冴木は少し頬を赤らめた。
「そ、そんなことないし!!てか、それを貰ったからには絶対に勝ちなさいよ!!」
「おぅ!!このお守りさぁほかの奴らには作ったの!?」
「え?あ、う、えーと、」
「もしかしてオレだけ?」
「う、あ」
コクンと冴木はうなずいた。
「マジで!?」
「しょ、しょうがないのよ、田島のしか知らなかったから!!」
「それって、」
オレだけ見てたからと解釈してもいいのだろうか。
期待してもよいのだろうか。
「じゃ、私帰るね。」
彼女はくるんと向きを変え教室から出て行こうとした。
「ちょっと待った!!」
冴木足が止まる。
「もしかしてさ、冴木ってオレのこと好きだったりする?」
「んなわけないじゃないバカ。」
そう言って冴木は教室から出て行ってしまった。
「だよなぁ。」
そんなわけねぇよな。
きっとこれは友達として作ってくれたんだろーなぁ。
ハァなんてため息をついたら、





「ウソ。大好き。明日がんばって。」





廊下から冴木の声が聞こえた。
「え……!!」
オレはガタンと立ち上がると急いで廊下を見に行ったが、もうそこには冴木の姿はなかった。
「そう言えば冴木って陸部だったっけ。」
50mを5秒台で走る俊足の持ち主だ。
そんなことはどうでもよくて、冴木がオレのこと好きって………
「明日、ゲンミツに勝つぞぉー!!」
そう叫んでオレは日誌に取り掛かった。





素直じゃない君





-------------------------
ツンデレとのことでしたが、
これツンデレか?
田島も田島じゃない気がするし^^;
カコちゃんリクありがとうございました\(^o^)/
カコさんのみお持ち帰り自由です☆


回遊魚



back
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -