今日は千代が熱を出してしまったためマネージャーは私ひとりだ。
くそ。
さみしいし、忙しい。
現在、私はジャグを作り終え自転車でえっせらおっせら運んでるところだ。
「これを運び終わったら、おにぎり作って……」
この後の仕事の段取りを考えながら自転車をこいでいたらグラウンドについた。
「やっとついた。」
「お疲れ。」
「あ、花井。」
「いつもありがとな。助かる。」
そう言って花井はポンポンと私の頭を軽くたたいて自転車に積んであったジャグを持ってベンチに行ってしまった。
その場に残された私はポカンとアホのように口を開け、花井の背中を見送った。
なにあれ。
少しだけ、きゅんとしちゃったじゃない。
少しだけ、かっこいいって思っちゃったじゃない。
体中の熱が顔に集中していく。
恋の始まりを垣間見た気がした。
「あ、おにぎりつくらなきゃ。」
そして私は自転車を走らせた。




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回遊魚



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