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沖田総司side



香耶さんが羅刹に斬られて大怪我を負った。



彼女が死の淵を彷徨ったのは一晩だけで、数日後には傷も無くなりぴんぴんしていたけれど…
大量の血を流して刀を振るう香耶さんを見たときは、
………怖かった。



彼女が死んじゃうかもしれないと考えただけで、僕は何も考えられなくなって。
彼女の枕元から、動けなくて。



香耶さんの綺麗な涙を思い出す。



──怖いよ…



彼女もこんな気持ちで言ったのかな。
けれど僕達は、もう何事にも関わらず暮らすなんてできないから。

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