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おまけ☆翌朝。
「総司。香耶がいねえ。おまえ知らねえか」
「あ、土方さん。香耶さんなら僕の部屋で寝てますよ」
「寝てますって……はぁ、やっぱり…」
「やっちまったのか!!?」
「おい、平助。なんでおまえまで入って来るんだ」
「い、いや、だって昨日のあれには俺も巻き込まれたし」
「それなら俺も当事者です、副長」
「で? あの後どんな流れでそんなことになったんだよ」
「まさか……怒りに任せて無理やりに、ではあるまいな」
「平助君も一君もひどいなぁ。僕が大事な香耶さんにそんなことするはずないでしょ」
「よく言うぜ。ったく」
「では何ゆえ香耶は起きてこないのだ」
「決まってるでしょ。昨日は昼八つ半ごろから今朝の暁までやりっぱなしで体力尽きて、今は泥のように眠ってるんだよ」
「そ、そうか」
「今までの禁欲のツケがきてやがる……」
「なんで総司だけそんな元気なんだ。つやっつやしてるしよ」
「僕が何のために鍛えてると思ってるのさ」
「何のために鍛えてんだよおい!!」
「だめだこいつ。ただの馬鹿だ」
「今は香耶の安息を祈るばかりだ…」
「……もう、泣かすんじゃねえぞ」
おしまい。
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