亜風炉



夢主が変態。


「照美ちゃん、お願いです。私に、ヘブンズタイムを伝授……若しくは秘伝書ください」名前がやけに真剣な面持ちで、僕に頭を下げてきた。先生にすら、そんなに真剣に頭を下げている姿を見たことがなかった僕は思わず驚いてしまった。美しくないね。「……ヘブンズタイムなんか覚えて何に使うの?」というか、僕じゃなくても、チームメイト数名なら使えると思うんだけど?……誰が使えたか、ちょっと僕忘れちゃったけど。でも、僕を頼ってくれているという事実が嬉しくて僕はそのことは、教えずにそう聞いてみた。「うん、とね。女子のスカートめくりをしてみたり……」「ちょっと!!」



いきなり何か問題発言?!名前は何処の変態親父なんだ!ヘブンズタイムをそんな変なことに使わないで欲しい。大体、もっとオブラートに包んでよ!ほら、もっと、こう……言い方あるじゃないか。……無い、かな?でも、なんか、卑猥なんだよ!嫌だよ!見損なったよ!しかも、何か名前ならやりかねない……。とか思っちゃったじゃん!素行に問題があるからなぁ……。「あとねー、照美ちゃんのスパッツを」「わーわーっ!!」それ以上は駄目だってば!!何を考えているんだ!名前は馬鹿なの?!ていうか、僕のスパッツ限定なの?!嫌だよ!他の人にしてよ!「あと実弓ちゃんの素顔気になるから、仮面もはずしたいし」「……それは、どうでもいいよ。勝手に見れば?」どうなっても、僕は知らないけれどね。助けないけどね。自己責任だよね。助けたら、とばっちり受けそう……。「あとはー……豊君の兜を盗んで、須商君の頭に落書きして、炎先輩の髪の毛をツインテールにして、平良先輩宅に不法侵入してきます」「……あの兜汗臭そう。洗っているのかな……。落書きか……。あの頭、書きがいがありそうだね……まあ、後が怖いと思うけど?……ツインテールもいいけどみつあみも面白そうだよね。いっそ、バリカンとかどうかな?面白いと思うよ。平良の家に侵入して何するんだい?……如何わしい本でも探すの?単純そうだしベッド下とかありそう。あと、引き出しの奥かな」



一つ一つに感想と、あとアドバイスも付け加えてあげた。優しいね、僕って。だって、面白そうなんだもの……僕に被害がないなら……別にヘブンズタイムつかってもいいんだよね、僕としては。あるけれどね、被害。僕のスパッツがどうとか笑顔で言っているものね。「兎に角、やりたいこと沢山あるから、お願い!秘伝書頂戴」「やだ」きっぱりと僕が断ると名前が凄く残念そうな顔をした。それに少し、胸が痛んだけど駄目駄目。あげたらとんでもないことになる。この学校に(僕に)混沌が訪れること間違いないね。「じゃ、しょうがないね……。秘伝書、買ってくる」「わーっ!駄目だって!」僕はその日、練習に出ずに必死に名前をとめた。皆の(僕の)平和のためだから、仕方ないよね。だって、名前は僕にも危害加えるだろうしね……。

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