自作



俺の部屋は他の部屋に比べて随分と、温度が高い。自作のパソコンを何台も何台もつけていれば部屋の温度が高くなるのは、当たり前といえば当たり前なのだが。消すつもりは毛頭似ない。俺はこの暑さにはなれているのだが、名前は慣れていないためか随分と衰弱している。「あっぢぃ〜。よく、こんな部屋で生活できるよね……」確かに、蒸しているというか、熱が篭っている気がする。俺自身も少し、汗をかいている。だが、クーラーをつけるまでもないとは思っている。こんなんで一々、へばっていたらパソコンなんて出来ないしね。まぁ、流石に太陽が一番照りつける昼間はダウン寸前だが……。サッカーを一試合、全力でやるよりはマシだけど。サッカーを一試合全力で、出来る程体力がないのだ。



「クーラーあるから、つければいいじゃないか」リモコンはベッドに落ちているから、と付け足すと名前が嬉々として拾い上げて、つけた。ピッという電子音が響いたのと同時に、涼しい人工的な風が室内を冷やし始めた。「涼しい〜。凄い、快適!」名前は一番、風が吹く場所を探し当てると地面にちょこんと正座をして俺を見上げた。先程まで、衰弱していたのが嘘のように生き生きとしていた。「あー。快適、快適。派流の部屋に住みたいくらい!私の家にはクーラーないんだよね」羨ましそうにクーラーを見つめながら、冗談めかしに言う。前にクーラーは欲しいけれど、工事をしなければならないから、つけられなくて、今年も扇風機で乗り越えなければならないといっていた。「住めば、いいだろう」



相変わらずパソコンを弄りながら言う。数台のパソコンの電源を落として名前の隣に座り込んだ。住んでもいい。……ただでいいとはいわないけれどな。それなりの、代価を払ってもらわないとな。……俺の言いたいこと、名前になら、わかるだろう?

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