心理テスト



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名前が最近、夢中になっていること、それは占いだ。サッカーの練習そっちのけで、ずーっと本を読みふけっては楽しんでいる。あたっているときもあれば、あたらないときもある。だから、名前はそこまで占いの結果を信じてなんか居なかった。ただ、楽しければいいという気持ちでそれらをやっていた。この間、途中まで読んで栞を挟んだところを開くと興味深いものを見つけた。



「へぇ、好きな指を選ばせる?」名前がその部分をある程度読んで、にんまりとたくらんだような笑みを浮かべた。これは一人で出来る占いではないということを理解したうえで立ち上がるとマキュアのいる部屋へと、訪問した。数度、マキュアのいる部屋のドアをノックするとすぐに元気な声が聞こえてきて、部屋の扉が開いた。マキュアはすぐに名前を招き入れる。二人はお互いの部屋を行き来したり遊んだりするほどに、仲がよくてプライベートでもよく一緒に居る。招き入れると、マキュアは名前に座るように促す。名前は有難う、と短くいって地面に足を崩して座った。



「今日はどうしたの〜?あ、わかったぁ!マキュアに会いたくなったんだね!」マキュアが嬉しそうに口を動かす。よくマキュアは冗談でこんなことを言ってきたり人前で抱きついてきて名前はマキュアのだよ!とか言うのだ。周りは苦笑いしているが……。「まさかぁ!遊びにきたんだよ」「えー、そうなの〜?マキュア、名前がマキュアに会いたくなったのかと思ったよ」クスクスと控えめな笑い声を漏らすとマキュアはむくれる。「あ、そうそう。好きな指選んでくれる……?」名前が右手をパッと開いて、マキュアに向ける。マキュアは不思議そうな顔をしたあとにすぐに、気がついたようで頷く。「……あー。まだ、占いに凝っているんだね〜。いいよー」



マキュアは逡巡するように、くるくると名前の指の上を彷徨わせる。暫く迷った後に、名前の指のひとつを優しく、掴んだ。「マキュアはこの指、かな」「薬指……?」名前は結果を覚えていないので、栞を辿って結果のページを開いて文字を目で追った。そして、言葉を失った。この結果を言っていいものかどうか、迷っているようだった。焦っているような、困っているようなそんな色々な感情が混ざったような顔をして眉を下げる。「…………」マキュアは名前のその様子を楽しそうに見つめている。結果はまだ?と催促しているようにも感じられる。が、名前が何も言わないのでマキュアが先に口を開いた。「ね、名前……名前が好きって結果じゃなかった?」「へ……?」名前は相変わらずマキュアの言った言葉に理解が追いつかずにいた。「マキュアねー、名前が最近ずーっと占いに凝っているの知っていたからマキュアも、そういう本ちょっと見ていたんだー」花のような可愛らしい笑顔に、名前が見とれる。



「……結果知っていたの……?」「そんなところだね」名前は少し不満げに口を尖らせる。知っていてやったのならば、この結果は無効なのではないか、と名前は言うとマキュアは首をふるふると横に振った。「だって、マキュア名前が好きなんだもん」「え。好きって……」名前が惑乱していると、マキュアがそれを宥めながら言葉を紡ぐ。「今までそういう意味で言っていたのに、全然名前気がついてくれないんだもの」「ええええ!!」悲鳴のような、驚きの声をあげるとマキュアは唇に指を押し当てた。「もう、吃驚しすぎだよ。ねぇ、返事を聞かせてよ」未だに混乱を隠せずにいる名前にそう詰め寄る。名前の見ていた本を閉じて、マキュアは頬に幼い口付けを落とした。



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