烈斗



烈斗


昨日の天気予報で、もうこの北海道に雪が降るという予報が出た。天気予報は的中。だけど最初に雨が降っていたため、ふわっとした雪ではなくてどこか、水っぽい雪で。道路に降り積もっていた。べしゃべしゃしていて、靴に雪がしみこんでとても冷たい。足が冷えて感覚がなくなってきたよ。



なんか、初雪って嬉しいけどこれは、なんか嬉しくないよ。もっとこう、さらっとした雪の方がいい。地面に少しだけ積もった雪を両手で集めて丸める。水気が多い雪は直ぐに固まった。それを前に歩いている烈斗に投げつける。べしゃっ、と冷たい水を含んだ音を立てて烈斗に当たった。いえーい、クリティカルヒットー!
「ちょ!な、何するんだべか!」
烈斗が困惑した様子で投げつけられた雪を払っていた。正直、万年雪が積もっている烈斗には意味がない気がするのだけれど。烈斗もしゃがみこんで、雪を掻き集め始めた。あ、やばい、仕返しされる。そんな気がする。
「それ!お返しだべ!」
悪い予感は的中。避けられないと、察した私は鞄をとっさに自分の盾にしてそれを防いだ。雪だまは鞄に二発ほどヒットした。



「……よろしい、ならば戦争だ!」
その言葉を合図に烈斗と私の雪合戦が始まってしまった。そんな初雪が降った、帰り道。
「なんか、烈斗たち面白いことしているべー。私も混ぜて!」
「僕も」
途中で、珠香ちゃんや喜多海君たちが合流したりして、どんどん増えて賑やかになってゆくのは予想外だったけどね。



初雪ひらひら


  


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -