漫画



体の節々が痛む、肩が痛い。多分長時間の作業のせいでこっているんだろう。誰かに肩でも、揉んでもらいたいけれど……サボって遊んでいた僕が悪い。自業自得だ。あー、若しかして、これが五月病って奴……?馬鹿なことを自分でも言っていると思った。びったりと顔を、机にくっつけて瞼を閉じた。ひんやりとした、冷たい机に頬が冷える。彼女はそんな僕を呆れたような目で見ていた。
「ねむーい、つかれたー……一緒にサボろうよー」
僕らサッカー部の部員は何故か、結構成績優秀だし……一度くらいサボっても別に影響はあまりないだろう。ぐいっと、僕の机の前にたっている彼女の制服の裾を僕のペンだこが出来た手で掴んで誘う。何処か遠くから聞こえているような、耳元で響いているような声。自分の声のはずなのに自分の声ではないような……少しはなれたところから傍観しているような気すらした。少し油断をすれば、一瞬で意識を手放してしまいそうだった。



「えー……。やだよー。ただ、徹夜して疲れているだけじゃん……巻き込まないでよー。私は、そんなに成績優秀ってわけじゃないし。サボると痛いんだけど……?」
目の下にくま出来ているよと呆れたような素振りで、僕の手を引き剥がそうとした。僕は必死に裾を握り締めている。少しして、諦めたのか僕の手を引き剥がすのをやめた。確かに力はあまりないけれど、名前よりはあるらしい。ひ弱とか、力ないとか言われたこともあるけれど……男でよかったよ、本当。
「意地悪しないでくれよ……」



こんなに弱った僕を放っておくなんて、どうなんだい?僕をマッサージするとか……膝枕するとか色々あると思うんだ。きっと原稿も捗るよ。いいこと尽くめじゃないか。冷たい机に頬をつけたまま、視線だけをうえに向けた。とても快く受け入れてくれそうには、無かったけれど諦めたように「わかったよ……」と呟いた。物分りが良いね、じゃあ、僕の安眠のためによろしく頼むね。





  


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -