猪突猛進は彼の為にあると言っても過言では無いだろう。僕を見つけては嬉しそうに頬を上気させて飛びついてくる姿は何処か黄瀬くんと重なって、それを本人に言えば可愛らしくて頬を膨らませて僕の首に回した腕を強くする。

「テツくんにだけだし、きーちゃんみたいに俺はみんなにする訳じゃ無いよ?」
「はい、知ってます」
「知ってるなら言わないでよー…」

けどそんなテツくんが好き!と嬉しそうに彼は僕より大きな身体で愛を示す。それに答えるように僕は肩口から見えた彼の桃色の髪を緩く撫でて笑った。いつまでもこのまま綺麗な君で居て欲しい。そう願ってやまない僕を知った君は、きっと変わらない笑顔で僕の方が綺麗だと美しく笑うのだろう。

暫くしてから解けた拘束を若干寂しく思いながらも、ふわりと香った柔らかい匂いを追うように彼へと振り返れば、額に柔らかい感触。驚きのあまりに漏れた声は何とも僕らしくないそれで、クスクスと笑いながら僕を見下ろす彼に仕返しとでも言うように抱きついてやった。


(大好きですよ、桃井くん)
(俺もだよ!テツくん!)

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