私と姉と彼氏と先輩 | ナノ

イベント事が、多すぎな気がします。

「さ、始めようかー」

「お、おう…」

そうして次の日はやってきた。
赤也は普通に英語に目を向けようとしない。
どんだけ嫌いなんだよ…。

「どこが分からないの?」

「あー…全部?」

ぜ ん ぶ と か !

「…ハア。分かったよ。まずは中一のからね」

「マジかよ…」

鞄から中一用の教科書を取り出した。
正直こんなの使えないんだけどねー。詰まんないんだよね!
ほら、私帰国子女だから!

--------------------一時間後。

「…だからね、このtoはここに入るんだよ」

「わっかんねー!」

どうすればいいのこの人!
この一時間で私は同じ所を10回は繰り返し教えたんじゃないかな!?
なんで理解してくれないの!?

「フフ神流大変そうだね」

「精ちゃん!変わって…!」

切実にお願い!

「ダーメ♪神流の仕事だよ☆」

語尾の☆うざっ。
でも精ちゃんだから可愛い!

「可愛いより綺麗がいいなあ」

「格好いいじゃないの?」

「まあ、神流に褒められるんだったら何でもいいよ?」

さいですか。
じゃあ言うなよ!

「ほら、早く赤也に教えてあげて?」

「…はーい」

とっても不満です。
精ちゃんが教えてあげればいいのに…。

「ハア…」

私は赤也に向き直った。





それからあっという間に3日たった。

「終わったー!」

はい、と言うことでテスト終了!
周りに女の子たちが来たので少し喋った。

そしてそうしているうちにテスト返却。
早くない?とか言ったら駄目。
点数は勿論満点!これで精ちゃんに怒られる心配ないね!
ぶっちゃけ国語は心配だったんだけどね。

「神流ちゃんバイバーイ!」

「バイバーイ!」

それから走って部室へ向かった。



「精ちゃん!」

「神流、どうかした?」

「赤也はどうだった?」

「…さあ?まだ来てないし。それよりも神流は?」

「勿論満点!」

「さすが神流」

精ちゃんに頭撫でられた。

「ほう、お前さんやるのう」

「ありえねえ……マジかよぃ」

「雅君にブンちゃん」

精ちゃんと話していると後ろ(ドアの方)から3B組が現れた。

「…うわ、ホントに全部100点ってかいてある。マジありえねえ」

「ようやったのう」

ブンちゃんはテストを見て変な顔してたけど雅君はポンポンと頭を撫でてくれた。
精ちゃんは後ろで黒くない笑みでフフフと笑っていてとてもほのぼのとした時間だ。

「幸村部長ー!」

…と思ったら赤也がやってきた。

「どうしたんだい?」

「大変なんすよ!英語の点数が!」

「…また、赤点だったの?」

精ちゃんの後ろに黒い影が現れた。
精ちゃんすげえ。

「み、見てくださいっス!」

赤也が精ちゃんに見せたテスト用紙を覗きこむ。
そこにかかれていた点数に私たちは目を大きく見開いた。

「ひゃく、てん…?」

そこには赤で書かれた100点の文字。
何度見直しても変わらなかった。

「…赤也、やったじゃん!」

「おう、神流のお蔭だぜ!」

「よくやったね、赤也」

精ちゃんも綺麗な笑顔で赤也を褒めた。



そのあと、レギュラー皆が集まって赤也を褒めていた。
あと私も褒められた。
これでテニスが心置きなくできる!

「いやあ、よかったよ。来週から合同合宿だからね」

「「「「は?」」」」

精ちゃんの言葉に一気に固まった。
なんですと?

「誰か一人でも赤点の奴がいたらそいつは置いていこうと思ってたからね」



(マジで神流ありがとう)
(よかったね、置いていかれることがなくて)
(てか、唐突すぎるぜよ)
(…雅君たちも聞いてなかったのかあ)



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