私と姉と彼氏と先輩 | ナノ

一人お腹を抱えてました。

昨日、憧れのユウ君とメアドを交換して嬉しさMAXで寝たから、朝からこれは辛い。

「えー?夢亜料理とかできなーい」

「で、でも…皆でやらなアカンって」

「夢亜わぁ、皆に配る係やるからあ。可愛い夢亜が配った方が皆喜ぶでしょお?」

…なにこれ悲惨!
誰だよ!今日はマネージャーが料理作るとか言ったやつ!
……あ、景兄か。
なんで来れないの!コックさん!

「神流、貴方も手伝って」

「あ、ごめんなさい。姉さん」

姉さんに言われたらどんなに悲惨状況でも私はやり遂げるよ!
それにしても、桜乃ちゃんも壇君も心配だなあ。

「竜崎さん、大丈夫かしら?」

「あ、大丈夫で…うわっ!?」

「ちょ、桜乃!?大丈夫!?」

「神也先輩!これどうしたらいいですか?」

「ああ、それは…って大丈夫!?」

Oh…。
もう見てられないよ…私にはとても…。

「あーもう!桜乃ちゃんと壇君は料理できないんだよね?だったら、食器とか用意してくれるかな?朋ちゃんとやよちゃん、杏ちゃんは料理できるんだよね?だったら三人は私たち手伝って!で、えーと…岸嶺先輩は、少し待っててください!先輩が言うとおり、先輩が配った方がきっとみんな喜びますから!」

「…!分かったあ!じゃあ夢亜座って待ってるねえ!」

岸嶺先輩は椅子がある方に走って行った。
我ながらナイス。

「…神流」

名前を呼ばれて振り返ると後ろには姉さんが。
俯いてて表情がわかんない。

「ナイスよ!」

…親指立てて言われた。
正直勝手なことして怒られるかと思ったから、ホッとした。

「神流ちゃん、だったかしら?助かったわ!有難う!」

杏ちゃんが名前呼んでくれた!
可愛い!

「あ、いえ!勝手に仕切っちゃって迷惑じゃなかったですか?」

「全っ然!あんたなかなかやるじゃない」

朋ちゃんもニッコリ笑って言ってくれた。
良かった。

「ホンマ助かりましたわ。有難う」

「えへへー」

可愛い人たちに褒められると嬉しいよね!

これでゆっくりご飯作れる!
あ、ゆっくりしてちゃ駄目か。

兎に角ガンバロー!





まあ、なんだ。
………役割分担って、重要だね!

あれからめっちゃスムーズに作業が進んだ。
そしてできた大人数の食事。
内容は焼き魚になめこの味噌汁、たくわん、ホウレン草のおひたし、白米だったりする。
日本食らーぶ!

それをお盆にのせてカウンターに並べる。
パラパラと人が食堂に入ってきた。

「おー神流ちゃん、おはようさん」

「蔵リンおはよー」

「神流おはよう」

「ちーやんもー」

おお、まずはちとくらだー。
え?ちとくら言うなって?
あ、えと…すみません。

「蔵ノ介君、千里君!はい、どぉぞvV」

うわ。
いきなり名前呼びとかっ!

「え?お、おおきに」

「あ、有難う」

ほらっ!
蔵リンもちーやんも引いてるよ!?

…え?私も初対面で変な呼び方してるって?
気のせいだよ!

「みんなもどぉぞvV」

ぶはっ!!
皆引いてる!
なんであの人気がつかないの!?



(や、やば…吹くっ!)




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