桜満集2



信じて待っててもいいのかな。お願いだ、と真剣にわたしに言って、それなのに離れていくきみを信じてもいいのかな。


「会いたいよ、…集」


携帯端末で何度もセンターに問い合わせしても彼からの連絡は来なかった。つい最近、恋人になれた私たちには甘い雰囲気など無かったのだけれど。生きるのに必死で。世界を変えるのに必死で。いのりを失いたくない一心で。闘いに望むは、確固たる意志のもと。




「好きなんだ」と言われた最近があの頃と呼ぶに変わった頃、耳を疑うような話を聞いた。




「集が屋上から飛び降りたの」


言葉を聞いてから反応するまでに時間を要してしまった。

「は、…え?いのり、冗談きついよー」
「嘘じゃない。目撃者だっている」


だからといって、酷すぎやしないか。死んだの?生きてるの?目の前が、お先が真っ暗。魂が抜ける感じってこうなのかな。さっきまで楽しく食べていたランチも喉に通らなくなった。吐き気だってする。




「わからない。多分、行方不明」


私ね、名前なら知ってると思った。

集が屋上から飛び降りた理由。



知るわけないじゃん。何よ、その目は。こっちが知りたいよ…、泣きそうだ。真相を知りたいのはお互い様なんだろうけど。



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↑桜満集の続きぽいの。続けばいいな。まあリルラifです。






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