そのときエイトは初めてなまえの力をみた。それは少し手こずってる敵にむけたもの。奥義、と言わんばかりになまえの魔力はどっと溢れていく。
(…なんだ、これは。)
「解放せよ、我が名を讃えよ、覚醒されし神の力よ―――」
きっとそれは誰も想像しなかった力。
なまえが前の世界から引き継ぐことのできた力。
軍神を何の犠牲もなく彼女の問いだけで召還されるのだ。
それはルシファーとサタン。
天使と悪魔。
そこまでの力を持っていてなまえは何を感じて生きてきたのか。
自らを神だと称し、神だったものを従えて、そこまでして何を背負って生きているのか…この永遠を生きる少女は。
「わたしは世界を守らなければいけないの」
きみもそうでしょ?マザーのため、朱雀のために拳で戦うんでしょ?
「わたしの目的はこの世界に救済と安らかな未来だよ」
だから一緒にたたかおう
拳を合わせ二人は次へと向かう。
望むものの大きさは明らかに違うけれど、エイトは何の躊躇いもなく頷いた。
「俺も同じだ」
平和が訪れますように、
わたしは、俺たちは
戦い続けるんだ。