「…好き、好きだよ…!集っ…」



今更愛の告白なんて遅い。確心に変わった想いをいまさら。


「遅いよ…なまえ、」



僕はもういなくなるから、そんな想いも一緒に消してあげる。だから哀しそうに笑わないで。


「…やだ、やだよぉ…」



泣きじゃくるなまえ。可愛いし、愛しい。なのに煩わしい。頭を強く打ったらしい僕はどうやら病院の集中治療室に運ばれていた。なまえが駆け込んで声を掛けてくれたことで意識が醒めてきたんだと、彼女は説明してくれた。でも、さすがに休ませてほしいなあ。ほら頭がんがんするし。泣いてるところ告白してくれて嬉しいけど、ごめんねなまえ。




僕をひとりにして。




たかが頭を打ったくらいでと思うだろう。だけどそれが僕の終末に相応しいのではないか。夢でみた、友達の心を武器にして戦った王さまなんて。
現実のような気がしてならないのだ。あの悪夢は、僕自身の罪だ。



「……なまえ、」





きみの名を呼ぶのもこれで最後だ。目を閉じると、僕の中の僕がまたね、と笑っていた。




なんでみんな笑顔なんだ








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