俺とチャイナは付き合って早一ヶ月。

やっとのことで手に入った隣にいる俺の可愛い彼女、神楽。

それはそれはコイツの鈍感さといったら筋金入りとは正にこのことというくらいのものだった。

しかしまァ俺の苦労もあって今の関係に至る。


にしても告白の返事のときの神楽すげー可愛かったなァ。いつでも可愛いけど。でもありゃァ写メ取りたかったー。


「何沖田にやけてるアルか?怖いネ」


「いや、今日金曜だし明日は寒い中行かなくてもいいんだなァと思ってな」


俺も言い訳がすぐ出るようになってきたな。
どうにも素直に言えない。


しかも今だにチャイナって呼んでる。心ん中では神楽って言ってるけど。


「それでにやけてたアルか?」


「そうでィ。あ、チャイナいつものとこで買う?」


いつものとことは帰り道の途中にあるコンビニだ。そこでいつも俺はチャイナに肉まんを買ってやる。これはもう習慣だ。


「欲しいアル〜!」


目をキラキラと輝かせて肯定する神楽は本当に可愛い。


「仕方ねェなァ」


ものすごく神楽に甘くなってしまった。


神楽は俺の腕を引っ張って早く早くと急かす。
自慢のポーカーフェイスもヤバい。崩れて頬が緩みそうだ。



神楽に肉まんを買って渡す。


「サンキューアル!!」


嬉しそうにしてくれるのはいいんだけど俺から離れて肉まんに夢中になるから寂しい。


「なァチャイナ」


「何アルか?」


ほら今だって俺に見向きもしない。


「さみィなァ。チャイナ、手ぶくろ貸せィ」


「いやアル」


そういうと思った。


「じゃあチャイナの手借りるぜィ」


俺はチャイナの手をとって自分のポケットにいれる。


「・・・沖田も手ぶくろ早く買うヨロシ」


買う気なんてさらさらないけど、


「んー、そのうちな」


「そう言って全然買う気配ないネ!」


「ほっとけィ」


「だって!は、恥ずかしいネ!クラスの誰かに見られたらどうするアルか!?」


「いや・・・どうするも何もクラス公認じゃねェかィ。隠す必要ないだろ」


「だけど!姐御にからかわれる私の「はいはい」


「〜っっ、余裕でムカつくアル〜!!さっさと手ぶくろ買うネ!」



余裕なわけねェだろィ。
口実がねェとお前とも手繋げれねェんだから。言わないけど










(キスとかはまだできないお前のために我慢してやってんだからこれくらいいいだろィ)






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