PUNCH!
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見習い修験者と出会う


 今俺は公園でポッポの群れに囲まれている。そりゃあもう傍から見たら気持ち悪いくらいにポッポだらけだがかわいいから許す。本当に肌触りがいいな……。
「あー癒される」

 コラッタもよく見かけるけどあれはネズミだしな……前歯が発達しすぎて怖くて近寄れない。いや、平気だけど、平気だからね! ただちょっと第一印象というか、初めてコラッタに触った時にかじられたのがいけなかった。たぶん甘噛みなんだろうがものすごく痛かった。それ以来コラッタはトラウマなんだからしかたない。結局何が言いたいかというとポッポマジでかわいいってこと。

 ポッポと楽しくたわむれていたのに、いきなりポッポたちがどこかへ飛び去ってしまった。不思議に思い周りを見渡すと、公園の入口に一人の少年が居た。色素の薄い金髪の少年はまっすぐにこちらを見ていた。何か用があるという様子でもなさそうだ。なぜかその少年がすごく気になった。
 そもそも俺が公園に来たのは暇だったからで、ポッポとたわむれるのも楽しいけれど飽きてきたところだ。見たところ俺と年もそう変わらないか、俺の方が年上だろうし、暇つぶしにはちょうどいい、と俺は特に何も考えずに少年に声をかけた。

「ねえそんなとこでなにしてんの?」
「えっ? ぼく?」
「ほかに誰がいんだよ?」

 まさか声をかけられるとは思っていなかったらしい、少年は大きく目を見開いて驚くと、こちらに走り寄ってきた。

「会うの初めてだよな? よくここ来るの?」
「ううん。今日はたまたま修行がお休みだったから」
「修行?」

 こんな小さな少年が修行? 何の修行なのか俺には見当もつかない。習い事ってことなのか?

「ぼく、大きくなったらジムリーダーになりたいんだ。そのための修行だよ」
「ジムリーダーか、すごいな」

 ジムリーダーと言えばエンジュジムのリーダーはマツバではないらしい。


「ううん、まだまだだよ。自分のポケモンもまだ捕まえられないし」
「へえーなんで?」
「ぼく、ポケモンに避けられるんだ……」
 ポケモンに避けられるジムリーダーとか新しいな! とかいえる雰囲気じゃないので自重する。なんだか本気で悩んでるみたいだし。それにしてもポケモンに避けられるって……何が原因なんだかさっぱりわからん。

「避けられるって……なんかしたのか?」
「ううん。なにも……近づくだけでみんなにげていくんだ。だからさっききみがポッポに囲まれてるのを見て羨ましいなって思ったよ。ポケモンに好かれるコツとかあるなら教えてほしいな」

 そんなこと言われてもなあ……正直何もしてない。ここら辺に生息しているポッポは比較的人間になれているし、俺以外の人達にも普通に近づいて行くんだけどなあ……そういえば、こいつが来たとたんにポッポたちが飛び去って行ったんだっけ。ポケモンにしかわからないオーラを発しているのかもしれない。

「コツって言われてもな……特に何もしてないぞ」
「そっか……」

 もし耳や尻尾があったとしたらへたりと下がっているだろう。それくらいに分かりやすく落ち込むので、動物好きの俺としてはなんだか放っておけない。

「なんならポケモン捕まえるの手伝おうか?」
「えっ!いいの?」
「あぁ。どうせ暇だし」

 それに俺もポケモンほしかったしな! 1人よりは2人の方がいいだろうし。

「じゃあ今から早速出掛けるか。ちなみに俺はカズヤお前は?」
「ぼくはマツバ。よろしくカズヤ」

 ナッ、ナンダッテー!! とか言いつつうっすら予想してました。だって金髪で修行しててジムリーダーにになりたいとかフラグたちすぎでしょ。まじでかー、ジムにいないと思ったらこんな所に居たのか……。

 つまりここは原作開始前ってことですね把握。






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やっと名前変換出ました

それにしてもこの主人公脳内独り言多いな……
会話らしい会話がほとんど無いってどう言うことなの……?


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