「え…ルーピン先輩お休み、なんですか…」

「ごめんね。彼、医務室に居るんだ。今夜には帰って来れるんだけど」

「そんなっ、先輩が謝らないでください!ルーピン先輩のことは知ってますから---だから、」

申し訳なさそうにポッター先輩に謝られてしまった。きっと今日の私の意気込みを察したからだろう、気を遣わせてしまった。
ルーピン先輩は身体が弱くて、月に一度は医務室に泊まりがけていて。でもお見舞いに来られることを彼は好まないことも知っている。
でも今日だけは先輩を待ちたい…

「だから、ここで待って居てもいいですか?…一番に渡したいんです」

私の独りよがりですけれど。
そう付け足して、先輩を見ると意外なことに嬉しそうな顔をしていた。

「ありがとう、ナマエ。きっとリーマスも喜ぶと思うよ」

名前を呼ばれたことのこそばゆさと、待ち遠しい彼のことを思うと自然と後ろ手に持った小箱に掛かる圧力が強くなってしまった。






(なぁリーマス。今日はまっすぐ談話室に帰ろう)
(え?うん、僕も疲れてるからその方が嬉しい)
(何たって今夜はお姫様がお待ちかねだからさ!)

20100209


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