去年は友達に、今年はリーマスのためにお菓子を用意した。
日頃お世話になっている人に感謝の意味を込めて、だけど日本では好きな人へと愛を伝えるためにプレゼントを渡す。

「私、男の子にこういう意味で渡すのって初めて」

「こういう意味って?」

分かってるくせにわざと聞いてくるのは彼の得意技。何時もならばリーマスの根性悪!とか言ってあしらうのだけれど、今日は特別。

「好きな人に、って意味」

「ん…今日は積極的だね」

一粒摘んだチョコレートを、口移しで彼に味わってもらう。軽く触れた唇が熱い。

「今のはいつもリーマスにしてもらっている分。これは私から---」

そう言ってもう一度触れる。今度は深く。チョコレートの甘さが思考を麻痺させてくる。

「ナマエ、そんなにキスしてくると狼になっちゃうよ?」

「今日は満月じゃないのにね。でも…リーマスになら良いよ」


二人で笑い合って、あったかい紅茶を飲んで、それから部屋に向かおう。
今日は特別な一日。
私から彼へ。




(毎日がバレンタインでも良いね)

20100214


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -