なんてこったい
一緒に暮らそうシリーズ 仁王
第2弾 ぺてんしと暮らす

社会人になって早数年。地元の友達はことごとく結婚して、子供がいたりする。別に、独り身はこっちじゃ珍しくもない。ご近所の目だとかを気にして私より母親の方が焦れた。今年に入ってから次から次へとお見合いの話が舞い込んだ。周りの空気に押されて流される気なんて更々ない。断り続けてきたけど、今回ばかりはそうもいかないらしい。
父親の上司からの勧めだそうで、顔を立てて欲しいということだった。
「ごめんなあ、お前の気持ちはわかっているつもりなんだがなあ、こればっかりは……」
電話の向こうで眉を下げる父の姿が目に浮かぶようだった。私の意見を聞かない母と違って、父は無理に進めてこない。ここまで断って来られたのは父のおかげだった。
「……会うだけでいい?」
「もちろんだ。会わないっていうのがまずいだけだからな。お前が気に入らなかったら断ればいい。」
言葉を続けようとした時、母の声が割って入ってきた。
「なまえちゃん!?お話受けてくれるのね!会うだけなんてもったいわよ〜!お洋服決めなくちゃね!」
相変わらずな母にうんざりして電話を切る。父にはメールで詳細を送るよう伝え、そのままベッドに放り投げる。
かくして私のお見合いが決まってしまった。

お見合い相手は無難に変装?した仁王。実は同級生。向こうも断れなかった。いっそ結婚したことにしちゃう?みたいな流れで暮らし始める。
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