■ ■ ■

▽ごろごろ


「あれ、めずらしー。蓮二がそんな風にごろごろしてるなんて」

「そうか?」

「うん」

「俺だってだらけたくなる時くらいあるさ。どうだ?お前も」

「だめだー、まだ宿題終わってないもん」

「それは残念だ。本でも読んで待っていよう」

「分かんないとこあったら教えてくれる?」

「ああ、そのつもりだ」

「ありがとー」

「……」

「……」

「……」

「……れんじー」

「そこはχを代入だ」

「ん。……あ、分かった!」

「……」

「……」

「……」

「……蓮二」

「気のせいだ」

「いやいや、見てるじゃん」

「気のせいだ」

「ごめん(あれ、なんで謝ってるんだ?)」

「……」

「……」

「やっぱり集中できないんだけど」

「早く終わらせないのが悪い。後で教えてやるから」

「ええ、来いと?」

「なまえ」

「……」

「なまえ、おいで」

「……」

「ほら」

「うぅ(絶対分かっててやってる)」

「そう拗ねるな」

「蓮二はいいけどさ、私は大変なんだからね」

「ちゃんと教えてやるから今は大人しく捕まっていろ」

「(あぁ、もう)うん」



もうダメです、あの笑顔には勝てません。誰か勝ち方を教えてください。



(なまえ)
(んー……)
(宿題が終わらない確率80%なんだが)
(……れんじ、すきー……)
(!まだまだだな、俺も)
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