■ ■ ■

▽クリスマス


「なんかあんまりクリスマスって感じしないね」

「そうだね。一日部活だったわけだし」

「お疲れさまでした」

「ありがとう。どこも行けなくてごめんね」

「そんなのいいのに。2人でいられるんだもん」

「(……我慢してるんだろうな、これ)」

「せーいち?」

「ん?」

「どうしたの?」

「いや、可愛いなと思って」

「うぇ!?何突然ー!」

「見たまんま言っただけだよ。それよりケーキ食べないの?」

「た、食べる食べる!」

「はい、あーん」

「は、恥ずかしい……!」

「いいからいいから。あーん」

「(勝てない……)あーん」

「おいしい?」

「おいしい!」

「まだいっぱいあるからね」

「え、全部こうやって食べるの?」

「いや?」

「……ううん」

「じゃあ、はい」

「むぐっ」

「(ハムスターみたい)」

「ぷはっ!忘れてた。せーいち、メリークリスマス!」

「メリークリスマス、なまえ」

「やっぱり私しあわせだなぁ。また来年も一緒にいよーね」

「もちろん。来年だけじゃなくてこれからずーっとね」

「うん、せーいち大好き!」


ああもう、なまえ可愛いすぎる。
聖なる夜に誓おう。
ずっと一緒にいようね。


(なまえ、おいで)
(うん)
(いい子だね。さて、)
(ちょっと苦しいよ。離してくれないの?)
(離すつもりなんてないよ。ずっとね)
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