■ ■ ■

▽二人乗り


「…ったく、なんでこうなるんだよぃ」

「しょうがないでしょー。まさかパンクするなんて思わなかったもん!」

「いや、まぁそうだろうけど。なんで俺がお前乗せてやんなきゃいけないのかっつー話だよ」

「いいじゃん。どうせ通り道なんだし」

「よくねぇし!俺は部活帰りで疲れてんの!」

「何言ってんの。運動部のくせに」

「だから疲れてるんだろーが!」

「うわ!ちゃんと前見てよ!」

「見てるっつーの。それよか明日どうすんだよ」

「え、乗せてくれるでしょ?」

「はぁ」

「だめ?」

「だめも何も時間合わないだろーが」

「早く起きるからさ」

「無理だろぃ」

「無理じゃないし!」

「お前そう言って起きたことないよな」

「うっ、それは!」

「だから却下」

「……あ、乗せてくれたから夕飯食べさせてあげようと思ってたのになー」

「マジか!」

「うん」

「……ぜってー早く起きろよ!飛ばすから掴まってろぃ!」

「(……単純すぎる)りょーかーい」

「待ってろよー!おばさんの飯ー!」


えーと、私の幼馴染みは(単純で)割と良い奴です。



(つ、疲れた……)
(ブン太お疲れ様ー)
(お前、適当だろ)
(え、なんの事?お母さーん!ご飯一人分追加ー!!)
(ぐうぅぅ!!!)
(ほんと分かりやすいな)
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