■ ■ ■

▽新幹線で


「ねぇねぇ幸村」

「どうしたの?」

「今トイレ行ってきたじゃん。あの辺気まずくなかった?」

「あぁ、あれか。気まずいって言うか不愉快だったよ」

「やっぱり?(不愉快って……)話してるのはいいんだけど、あそこまでベタベタしてたらね」

「虫ずが走るよ。公共の場なんだからもう少し考えろって思うね」

「まぁ、結局さ」

「「リア充爆発しろ」」

「かぶったね」

「うん。幸村もそんなこと言うんだね」

「そりゃあね」

「なんか悲しくなってきたよ」

「あ、良いこと思いついた」

「なに?」

「付き合えばいいよ」

「誰と誰が」

「俺とみょうじが」

「えぇー、なんでそうなった」

「よろしく、彼女」

「(拒否権ないんだね)よろしく……彼氏」


ピンポンパンポーンお知らせします。リア充になりました。



(なぁ、あれ横通れなくね?)
(あいつに近づけんようにしとるんじゃろ)
(幸村君ちょー怖ッ。俺トイレ行きたいのに)
(あきらめんしゃい)
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