「何それ。どういう、冗談?全然笑えないよそんなの。嘘言わないでよ、爾月ちゃん。」

って言った。すぐに爾月ちゃんの電話にすぐかけました。

「本当です。あいつ、死にました。姫子さん大好きとか、パソコンで表示されるイラストを「ごめんなさい」とか言いながら勝手に自分のパソコンに保存していたりして。だけどこれは本当です。あいつ、死にました。」

自分が言えた義理ではありませんが。そんな簡単に死ねるものなの?そういう覚悟って出来るもんなの?って思っていたり。アホですよね私。さっき言ったのと同じ事ですもの。お前が何言ってんだよ、お前が言えた義理じゃねぇだろwwwって。
結局は自分だって軽んじていた訳ですよ。でもいざ目の前に断首台とかドロドロになる薬とか天井からつるされるロープと木製椅子セット見せ付けられて同じ事言えるかってのと同じですよ。
私全然分かっていなかった訳です。全然。彼女は私を知っている。プロフとか、コスプレ写真とか載せているし当時の日記もことこと細かく私生活暴露したものばかりだったから。
でも私は彼女の事全然知らなかったんです。
何も。簡単なプロフだけで、顔もどんな服着ているのかも。どんな色が好きなのかも。
あー、これが死なのかって、それだけで後は虚無しかありませんでした。

裁判官って黒い服着ますよね。「どんな情報にも惑わされる事なく何色にも染められない」定義の黒。よく「暗闇」って言いますよね闇=黒なイメージ。多分誰も同じだと思います。絵の具って、他の色を混ぜたらどんどんどす黒くなりますよね。汚くなりますよね。それを繰り返して時間が経つにつれ色は黒くなるんだと思います。それは闇ではなく「混沌=カオス」だと思います。

頭が真っ白になった。それが闇だと思います。吸い込んでくれない白。その時私は闇を見た気がしたので、今でもそう思っています。

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