同級生銀土 ばかみたい。ばかみたいだろう。ああ。ほんとう、ばかみたいだ。うん。… 「ごめん」 今更の優しさなんていらない。そっと頬に触れるその温もりもいらない。いらない。いらないよ、いらない、もう俺のものじゃなくなるなら。 「さよなら、十四郎」 ばかやろう。こぼれ落ちた涙を温もりがふきとる。ふ、と彼は哀しそうに笑って歩き出した。その背中を追うことは、もうできない 好きすぎたの、だから (どうして違う決断ができなかった) 110301