27.太さと長さ

※最初から最後まで下ネタフィーバーな上、あとがきでは隠語解説有りにつき要注意。
 アウトな人はこの話スルーの方向でお願いします。


「ねえ華織、不破の陰茎ってデカイの?」
「ぶっ」
「…………」
「……どうした委員長」
 まったりおやつタイム中の空気をぶち壊した委員長の発言に初江が吹き出し、初江が飲んでいたお茶が椛に降り注いだ。
 私はどっちに突っ込みを入れて良いのか一瞬悩み、取り合えず委員長に突っ込みを入れることにした。
 椛から恨めしそうな視線が向いてきたけど、とりあえず初江が手拭いで顔を拭ってくれてるから問題ないでしょ。そんなに量を被ったわけじゃないし。
「もう!委員長ったら昼間からそんな話やめてよ!」
「房中術の成績が初回からずっと私より良かった初江にそんな突っ込みをされるなんてっ」
「どう意味だこのアマっ!!」
 わざとらしくショックを受けた振りをした委員長に初江が持っていた手拭いを椛に叩きつけるように離し、委員長の首根を掴んだ。
「ちょっ、なんで今日に限ってそんなに沸点低いの?」
「委員長が昼間っからぶっ飛んだ事言うからだろうがー!!!」
 がくがくと揺さぶられた委員長は若干顔を青ざめさせていた。
 総合成績は良いけど、委員長って口が迂闊なんだよね。
「おー初江様スイッチ入ったねー」
 しかも初江も初江でこうして初江様スイッチが入るとどうにも馬鹿力が出るようで、委員長が段々やばい顔色になってる。
 そろそろ止めるべきだろうけど、委員長が落ちたら初江は勝手に止まるし放っておいて大丈夫でしょ。
 何だかんだで二人の付き合いも長いんだから。
「どうして華織はそんなに冷静なのよ」
 呆れ顔で初江に叩きつけられた手拭いを使い、自分で制服に纏わりつくお茶の水分を拭いながら椛が私を見つめる。
「いや、だって鉢屋が「よく雷蔵の入りましたね」なんてからかい口調で言ってきたからぶちのめしたばっかりだし」
「……鉢屋って馬鹿?」
 あ、初江様スイッチ解除だ。
 ぱっと手を離された委員長はぜいぜいと荒い息を必死で整えようとしていた。
「だよねー。鉢屋って頭いいのに学ばないよねー」
「学級委員長委員会ってそんなのばっかりよね」
「なんですってぇ!?」
「鼻息荒く言われてもなあ……」
 初江は苦笑を浮かべながら元の位置に腰を落ち着ける。
「それで、鉢屋にはちゃんとそれ相応の事はしたの?」
「もちろん♪ちゃーんと笑顔で言ってやったわよ?「何なら同じ大きさの張形を今すぐここでぶち込んでやろうか?ああでも今残念ながら手元には寸鉄しかないからこれが何本入るか試しましょうか?」って」
「寸鉄って学園の備品じゃない」
 メッと初江が私を叱る。
 ……なにその可愛い叱り方。キュンてきたよ。
「まあ問題はこの発言がバレた時のくらくんの反応なんだよね。前もえらい目にあったし」
「だったらしばらく忍たま敷地にはいかなければいいと思うわ!」
 目をきらきらとさせて言う椛に私はにっこりとほほ笑んだ。
「それは嫌」
「華織酷いっ」
「だってえらい目たってちょーっと前戯が長いだけで逆にすんなりくらくんのが入るから問題ないんだもん。御仕置って言うより愛されてるって感じがして幸せなのよ」
 ぽっと赤くなる頬を押さえて言えば、委員長が表情を歪めた。
「……御仕置になってないわよ、不破っ」
 目頭を押さえる委員長に私はにやける頬を抑えきれずにふふふと笑った。
「くらくん可愛いんだよ。本当慣れてませんって言う初心な感じが可愛くてさ!私も初心者だけど座学と図書委員会で鍛えた知識を活用して優位に立ってるんだけど……ああこの立場が逆転した日には私萌え死ぬかもしれないっ」
「彼氏に萌えるとかないわー」
「あるある。たまに男らしい姿とか見せられるとちょっと今すぐ抱いてって思うもん!」
「それただの変態よ、華織」
「心の中で叫んでるだけだもーん」
 この間もスリスリしてたら何やら悶々と悩みながら寝た癖に起きた途端、寝ましょうとか急にお誘いしてくれるんだもん。
 あの勢い本当キュンてきた。その前に悶々と悩んで寝た姿が可愛くてちょっとギャップ萌え来ちゃったこれ!?って感じだったしね!
「ナニのでかさと言えば委員長たちは色々寝てんでしょ?一番デカくてどのくらいよ。ちなみにくらくんこの位ね!」
 親指と人差し指で輪を作るんだけど、それで収まるサイズじゃないのは当然で親指と人差し指の間には空間があるんだけど、それを見て初江と委員長が二人して頬を引くつかせた。
「「不破とだけは絶対嫌」」
「お、同時」
「中在家とかもデカい方だと思ったけどまさか中在家より不破の方がでかいとは……顔に似合わず三ドブンっ」
「二握り茶摘みを越えてたらもう無理」
「越えてる越えてる。だからもう最初は死ぬかと……って言うか図書委員ってデカチンが多いのかなぁ」
「止めて久作くんが穢れるっ」
「もう、委員長ったら、今まで散々脳内で穢してるのに何言ってんの♪」
「それもそうね♪」
「聞こえない聞こえなーい!」
 ぽふぽふと耳に両手を当てたり離したりして聞こえない振りをする初江も大分腐女子脳を理解してきたと思う。
 まあ理解しない方がいい加減無理なんだろうけど。
「って、椛、あんたどうしたの?」
 初江の言葉に口元に手を当て、何か考えている様子の椛に視線をやった。
「……酒マラの時はどうなんだろうって考えてた」
「考えないで」
 くらくんにお酒飲ませられなくなっちゃう。
「……いや、でもそれもありか」
「帰ってきて華織!!この年でほら貝は不味いわ!!」
「失礼な!まだまだハマグリよ!」
「うん、華織は立派なハマグリよ」
「え?あんたたち貝合わせの授業……」
「「済んだ」」
「「早っ」」
 椛と声を合わせて言えば初江と委員長も声を合わせて返してくれた。
 どっちにしろ二人も貝合わせの授業あるんだから早いも何もないと思うんだけどなあ……
「ちなみにそれが原因でくらくんと次の日燃え上がりました」
「そんな報告要らないからっ」
「甘すぎてお腹一杯だよ」
「……そして私は泣きました」
「椛ったら……不運っ」
「まあさっきから不運だったけどね」
「くっ……不運だなんて断じて認めないんだから!」
「「「いや、十分不運よ」」」



⇒あとがき
 意味が分からなかった人に簡単に解説。
 オブラートに包んでみたけどやっぱり下ネタだから気持ち文字を薄くしたよ\(^o^)/

・三ドブン…大きな男性器
・二握り茶摘み…長さ16pの男性器
・酒マラ…酒を飲んだ時の男性器
・ハマグリ…年頃の女性器
・ほら貝…年季がたってガバガバな女性器
・貝合わせ…女性同士のセックス


 ほらね!(^p^)←←
20110524 カズイ
res

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