愛しい彼氏と愛しい彼氏



※いきなりやってます
無理な人はブラウザバック!



















「あ、あぁっ…!」


御幸が俺の中を突く度に変な声が上がる。
必死で抑えようとしたら呼吸が苦しくて、息を吸うのに合わせてまた突かれる。手で抑えようにも、御幸によってシーツに縫い付けられているために叶わない。

「沢村、気持ちい?」


そういって腹側の浅いところを揺さぶられる。
御幸は本当に容赦がない。

「は、ぅあ!やめっ、」
「なぁ、気持ちい?これ」
「っあ!も、聞くな…!」


いやいやと、もう止めてと懇願しても御幸は一向に止める気配がない。
尚もしつこくさっきの質問を繰り返す。
いつものことで、ちゃんと答えるまでずっとこのまま。


「なぁ沢村、」
「ふ…、んぁ!みゆっ…!」
「気持ちい?」
「っ!き、もちっ、から…!」


もうやめて、そういう前に果てた。












「ねむい?」
「うん」


情事後の倦怠感と睡魔が同時に襲ってきて、とにかくねむい。

「てかさ、御幸」
「んー?」


御幸が髪の毛をといてくれる。気持ちよくて、目を細めると余計に眠くなった。今すぐ夢にダイブしたいけど、疑問に思っていることがあるのでなんとか目を開ける。こんなときしか聞けないし。


「…なんでいっつも聞いてくんだよ。…………聞かなくてもわかんじゃん、気持ちいことくらい……」


眠くてもまだ意識があるせいか、恥ずかしくて最後の方はごにょごにょ言ってしまった。
まぁ御幸が聞き逃すはずがないんだけど。


「………」


あれ、無言?聞こえなかった?


「みゆき?」
「…言わなきゃだめ?」
「え、うん。なに、なんか言いにくい理由なの?」


そこで御幸が盛大にため息をついた。
それからなぜか壁の方へ向いてしまう。


(髪の毛といて欲しいのにな…)


「…俺さ、不安なんだよな」
「不安?なにが?」
「……言わなきゃだめ?」
「そこまで言われると気になる」


御幸には珍しく言葉を濁す。壁に向いたまましばらく黙ってたけど、腹をくくったのかこっちを向いて早口に捲し立てた。


「俺は沢村のこと好きだけど、沢村が俺のこと好きかどうか不安だ。あと、俺に流されてセックスしてたらって思うと、聞かずにはいられない。気持ちいって言われると、なんか安心するって言うか、なんつーか、まぁそんな感じだ!以上!」


そういうとまた壁と仲良くしている。微かに見えた耳が少し赤いのに気づいてなんだか嬉しくなった。
御幸はいつもストレートに気持ちを伝えてくれる。
だからそれに甘えていたのだ。恋愛に不慣れだということを理由にして、いつの間にか伝えることを忘れていた。


(御幸でも不安なんだな)


認めたとたんに愛しくなって、いつもと違って丸まった背中に抱きついた。



「御幸、好きだ」



言った途端に此方を向いてぎゅうぎゅう抱き締められた。


いつもより頼りないこの人を、昨日よりも好きになった。




end

弱いところを見れてそこに愛しさを感じる沢村くんと弱気な御幸くん
相変わらす沢村くんは口下手だから御幸くん不安になっちゃう&いろいろと純粋な沢村くんに戸惑う御幸くん
というのがテーマ(と言う名の解説)
私の表現したいことが伝わったかなぁ?


[ 3/8 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -