▼ もしもの話。
「じゃあ、帝。おやすみ」
「おやすみ」
リモコンで部屋の明かりを消しては、暫くもそもそと動きながら眠ろうと目を閉じた。
けど、寝れない。
凛にお願い、一緒に寝てなんてがらじゃないから言えないし
お互いに布団に入ってから2時間ぐらいたった頃。
明日は仕事があるからこのまま寝ないって訳には行かない。でも、わざわざ凛を起こして寝て、なんて自分からも言えない
自分の性格を憎む。
「...寝、てるよな」
布団から出ては、音を立てないように恐る恐ると凛の顔を覗いてはすやぁ、と寝ているの窺う
寝、てるよな?いや、狸寝入りかも...でも、もう二時間もたったし寝てる
こいつに限って狸寝入りする訳、ねぇしな
悶々としながらも気付かれないように布団に入っては凛の背中に引っ付いた。
あの時、一緒に寝る?と聞かれた時に意地をはらないで変なこと、言わなきゃよかったと後悔した。
「俺、他人と寝ると嫌いだからやだ」
「僕とも?」
「当たり前だろ。だから、ベッドは二つ。絶対な!」
あの時会話を思い出すとホント言わなきゃよかったと思いつつも、目を閉じては眠ろうとした刹那
「うー、ん...」
もそもそと動いては、こちらを向く凛にすごいびっくりした
もしかしたら起きたかも。
言い訳、何にとすごい考え込んだも、それは無意味だった
だって、ただの寝返りだったから
「驚かせんなよ...」
はあ、と一息つきながらも流石にもう寝なきゃいけないしと思いながら彼の頬を触りながら小さく笑みを零した。
おやすみ、と小さな声で紡いでは少し身を寄せては唇にちゅ、と口付けた。
突然体が反転したのに気が付き、やばい
「帝、まだ寝ちゃダメだよ」
「はあ?」
ふふ、と笑いながらあっさりと押し倒されてるのに気が付きやばいと思った頃にはもう手遅れ。
にこにこと笑いながら凛は帝の頬を撫でながら耳元に口を寄せては小さく囁き
「久しぶりにしよ?帝、明日の仕事昼過ぎでしょ?」
「は、なんで知って、ちょっん!!」
口の隙間から舌を忍ばせては、撫でるように絡めつつも、服の隙間に凛は手を滑らせて肌を撫でながら魅惑に微笑んだ
知ってるよ、寝れないといつも潜り込んできて朝になると自分の布団に戻るの。
「帝、ベッド一つにしよ?」
「や、だっつの!てか離せっあ」
この後、帝はこれでもかってほどに揺さぶられ、霰のない態勢をさせられて声は出ないのは無論。腰が動かないのは言うまでもない。
もちろんしばらく怒って帝は凛と話を聞かないと意気込むも結局は惚れた弱み。許してしまうーーーー
fin.
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