▼ ジューンブライド1
「瑠唯、小指出して?」
「先輩?」
葵生はポケットから赤い糸を取り出して互いの小指2結び付けては、小さく笑った
「ほら、赤い糸。瑠唯、たまに普安そうな顔してるからこれなら不安、なくなるでしょ?」
ちゅ、と瑠唯の手を口元まで寄せては小指に軽く口付けた。
最大の葵生なりの愛情表現
「俺は瑠唯しか好きじゃないよ」
ふふ、と笑いながら今にも泣きそうな瑠唯の顔を見ればほっと安堵をした。
もし、こんなのいらない、重いとか言われたらどうしようとも思っていた。
けど、こんな嬉しそうな彼の顔を見てしまっては俺もすごい嬉しいし幸せだ
「ね、俺からお願いあるんだ」
「なに?せんぱい…」
「まだ瑠唯は18じゃないけどね」
芝生の上に座っている彼に手を差し伸べ、立ち上がらせては小さく紡ぐ
心拍数があがる
もし、拒絶されたらどうしよう
でも、拒絶されたとしても、嫌がられたとしても、この先別れたとしても俺はきっと
瑠唯だけが好きだし、この先あ誰も好きにならないと思う。だから
「結婚してください。いまは赤い糸だけどいつか、指輪上げるから」
彼の前髪に触れては横に流し目を見ながら小さく笑う。
少し、身をかがめては彼の唇に吸い付くように口づけを落とし
「返事は?」
fin.
郁「おい、葵生プロポーズしてんぜ」
新「あーあ、楽しくないの。でも、あの子俺が葵生さんに化けていっても騙されるんっすよ?絶対にしりが…いで!」
葵生「おいそこの泥棒共。いるのはわかってたし、先に始末すべきなのはお前からだな。あ、郁も逃げたら殺す」
郁「俺何もしてねぇんだけど?;」
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