彼の何処が好きかと問われればまず最初に思い浮かぶのは切れ長の綺麗な金色の瞳をすうっと細めて白い歯を見せて笑う、あの表情だ。他にもぶっきらぼうだけど暖かい優しさとか、いつも俺の名前を呼んでくれる低い声とか、優しく包み込んでくれる大きい手などたくさん思い浮かぶが、やはり一番好きだと思えるのは最初に心惹かれたあの笑顔なのだ。まあ結局の所は彼の全てが好きなのだけれども。

「晴矢は俺の何処が好き?」
「え、どうしたのお前」
「何処が好き?」
「何だよ急に……言わないとダメなのか?」
「うん、あっ、全部とか無しだからな!」

そう言うと"あー"とか、"うー"とか言いながらうんうんと考え出した。頬がほんのりと赤く染まっている。そんな照れてる晴矢を見て可愛いなぁ、なんて。そんな事言ったら後が怖いから絶対言わないけれど。

「そうだな…仲間思いなところ、とか?」
「ホント?」
「おっ、おう」

カアアアアと茹で鮹のように晴矢は一気に赤くなった。顔も耳も髪も真っ赤だ。そういえば晴矢の燃えるような赤い髪も好きかもしれない。うん、大好き。

「他には?」
「………何も考えてなさそうな顔してっけど実は結構考えてるところとか、」
「うん、……って失礼だな!」

あはは、と笑えば釣られるように晴矢も小さく笑う。何だかこういうのって幸せ。自然と頬が緩むのを感じる。きっと今の俺の顔はすごいだらしないだろうな、そっと俺の手を晴矢が包み込んだ。

「……豆だらけの俺より小さい手とか、」
「……豆だらけなのに?」
「お前が頑張ってる証拠だろーが」
「!」
「あとはそうだな…、」

次々と、晴矢が俺の好きな所を挙げてくれる。自分が聞いたくせに言うのもあれだけどさ、これ、すげー照れるのな。他にも"馬鹿正直"とか"素直な所"とか、途中で"俺より低い背"なんて訳の分からない事を言われた。だけど、それでも晴矢の口から流れ出るその言葉達が晴矢の俺に対する気持ちだと思うとだんだん顔が赤くなるのを感じた。ふいに晴矢と視線が絡む。顔が熱い、心臓がうるさい。そんな俺を知ってか晴矢の顔が近付いてくる。ぎゅっと目を閉じると唇に柔らかくて温かい感触がした。晴矢の唇だ。少ししか触れていないはずなのに、まるでそこだけ焼けたかのようにじんじんする。熱くて、溶けちゃいそう。

「でも、やっぱりさ、お前がサッカーしてる時の笑顔が一番好き、かも、」

そっと目を開けると照れながらもはにかむ晴矢が視界いっぱいに広がる。切れ長の綺麗な金色の瞳をすうっと細めて白い歯を見せて笑う、まさに俺の大好きな表情だった。

「俺も晴矢の笑ってるところが一番大好き、」

晴矢が目を見開いてこちらを向く。その顔が面白くてつい笑ってしまった。クスクス笑う俺は幸せいっぱいで、こんな時がずっと続けばいいなぁ、って。顔が真っ赤な晴矢に笑うなバカって小突かれながらそう強く思った。


想い焦がるるは


晴矢、晴矢、大好き。


――――――――――

相互記念小説、梅谷様へ捧げます!
大好きな南円のリクエストについ張り切ってしまいベタ甘となってしまいました…(><)!少しでも気に入って頂けると幸せです(*^^*)

それでは梅谷様、相互リンクありがとうございました!
これからも向日葵と想花をよろしくお願い致します。
―*―*―*―
想花さん
いちゃいちゃ南円結婚しろおおお!とじたばたさせて頂きました(^O^)素敵な南円ありがとうございました!

こちらこそ相互ありがとうございました!そして有害電波と梅谷もよろしくお願いします!



 
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -