気がつけば
ボクという存在と
空っぽの世界があった

無意識の中に組み込まれた
創造の意識と破壊の衝動
繰り返す度に
二つは形変えて昇華した
創造の意識は統べる神に
破壊の衝動は貶める悪魔に

ボクの耳許で
神と悪魔が囁くんだ
箱庭遊びは楽しいよって
創造と破壊を繰り返し
均衡を保ち始めた世界に
足りないものを二つ
創み落として高みの見物

二つは惹かれあって
緩やかに数を殖やしていった
そして神は嘆いた
この遊びは過ちだったと
殖えるだけの"人間"は
世界を殺すだけだと

人間を殺せばいいのか
そう神に問い返せば
全を殺せばそれもまた
世界を殺すだけだと返ってくる
それを聞いた悪魔が
ならば人間を半分にすれば
いいじゃないかと笑う

ボクは飢餓によって
人間を半分にした
その後も原因を変えて
定期的に繰り返した
半分を半分に
さらに半分を半分に

気付いた時には
人間は零に近い状態に
世界は始まりに辿り着いた
四分の一の神の意識と
残りを占める悪魔の意識
独り歩きするボクの世界
仕様が無いんだろう

世界を支えるための
二つの柱を創り上げて
ボクは悪魔を抑えるために
世界樹の元で眠ろうか


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

12/08/19

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